Petancoは、プライバシーマーク(Pマーク)をはじめとする外部機関の個人情報保護認証を取得していません。取得手続きを後回しにしているのではなく、方針として取得しない判断をしています。この記事は、その理由を公式に説明するものです。結論からいうと、Petancoの個人情報保護は「認証で証明する」のではなく「そもそも預からない」という設計で担保しています。
この記事でわかること
- Petancoが外部認証(Pマーク等)を取得していない理由
- 「認証がある」ことと「漏れない」ことが別問題である理由
- 認証の取得・維持にかかる費用が、料金に反映される仕組み
- Petancoが実際に預かる個人情報/預からない個人情報の範囲
- どうしても送付先情報が必要な場合の方法(スプレッドシート連携)
- 社内のセキュリティ審査・稟議にそのまま引用できる説明文
結論:個人情報は「守る」より先に「持たない」
個人情報保護には、大きく2つのアプローチがあります。
| アプローチ | 考え方 | 事故が起きたとき |
|---|---|---|
| 集めて、厳重に守る | 必要そうな情報を幅広く取得し、体制・規程・監査で守る | 守りを突破された時点で、預かった全量が流出する |
| そもそも集めない | サービスの成立に不要な情報は最初から取得しない | 流出しても、漏れて困る情報がそこに無い |
Petancoは後者を選んでいます。理由は単純で、持っていない情報は漏れないからです。これは唯一、破られることのない対策です。
そして、スタンプラリーに参加するために、参加者の氏名・住所・電話番号は本来必要ありません。必要ないものを預かれば、その瞬間から守る義務と漏らすリスクが発生します。Petancoは、そこを最初から発生させない設計にしています。
認証は「漏れないこと」を保証しない
プライバシーマークやISMSといった認証制度は、組織の体制・規程・運用が所定の基準に適合しているかを、審査時点で確認する制度です。基準を満たし、審査を受け、費用を払えば取得できます。
つまり認証が証明しているのは「基準に沿った体制を整えた」ことであって、「情報漏洩が起きない」ことではありません。実際に、認証を取得している大企業や公的機関でも、大規模な情報漏洩は繰り返し発生しています。認証は事故を防ぐ力を持っていないという事実は、すでに何度も証明されてしまっています。
少し乱暴な言い方をすれば、この種のマークはモンドセレクションに似た性格を持っています。所定の手続きと費用で得られ、掲げれば信頼できそうに見える。しかしそれは審査を受けた時点の書類と運用の話であって、明日の事故を止めるものではありません。
誤解のないように書き添えると、Petancoは制度そのものを否定しているわけではありません。社内体制を整える契機としては十分に意味があります。問題は、「認証の有無」を安全性の代理指標として使うと、判断を誤りやすいという点です。
認証が語るのは「守り方」であって、「どれだけ預かっているか」ではありません。同じ認証を持つ2社でも、10万人分の氏名・住所を保管している会社と、メールアドレスしか持っていない会社とでは、事故が起きたときの被害はまったく別物です。見るべきなのはマークの有無ではなく、預けている情報の中身と量です。
もうひとつ、あまり語られない点があります。認証の取得・維持にかかる費用は、最終的にサービスの料金に反映されるということです。審査料や登録料だけでなく、規程類の整備、従業員教育、内部監査、定期的な更新審査への対応、コンサルタントへの依頼など、認証は取得した後も費用がかかり続けます。こうした費用は価格に織り込まれ、最終的には利用するお客様が負担することになります。仮にPetancoが認証を取得すれば、その費用は料金に上乗せせざるを得ません。
漏洩を防ぐ保証にならないもののために、お客様の料金を引き上げることはしない。Petancoは、その費用をかけるかわりに預かる情報そのものを減らすほうを選んでいます。守るべき情報が少なければ、守るための体制にかかるコストも小さく済みます。認証の取得・維持費を料金に乗せずに済んでいることも、Petancoが低価格を保てている理由のひとつです(そのほかの理由はなぜPetancoはこの価格で提供できるのかで説明しています)。
Petancoの答え:漏れて困る情報を、最初から預からない
Petancoは、この考え方を3つの原則としてサービスに実装しています。
原則1:取らない
- 「ログインなし」タイプなら、アプリのインストールも会員登録も個人情報の入力も不要で参加できます
- 「簡単ログイン」を使う場合でも、お預かりするのはメールアドレスのみ。氏名・住所・電話番号は取得しません
- LINEログイン・カカオログインで利用するアカウント情報は、Petancoには保存されません(カカオから取得する個人情報はゼロで、会員識別子のみを受け取ります)
- クレジットカード情報は決済サービス大手のStripeが管理し、Petancoには保存されません
- 年代・性別は、主催者がアンケートの「プリセット」で聞く設定にした場合だけ回答をお願いします(初期状態では聞きません)。ユーザー名や居住地は取得しません。2026年9月に参加者のマイページ機能を廃止し、預かる項目をさらに減らしました(お知らせ)
原則2:見せない
簡単ログインで登録されたメールアドレスは、主催者(提供者)も確認できません。アンケートのプリセットで集めた年代・性別も、主催者が見られるのは統計の集計だけで、応募者データの一覧(画面・CSV)には表示されません。参加者の連絡先が主催者の手元に渡らないため、主催者側で名簿を管理する必要そのものが発生しません。
原則3:消す
参加者のデータ(スタンプ・アンケートの回答・特典の応募情報など)は、キャンペーンの公開可能期間の終了から30日で、サーバーから自動的に削除されます(2026年10月1日以降に作成したキャンペーンが対象)。公開可能期間の途中でキャンペーンを終了した場合も、公開可能期間の終了から数えます。終了後に下書きの保持期間を延長しても、この削除は止まりません(延長できるのはキャンペーンの設定だけです)。チェックイン数など、個人を識別できない集計値は削除の対象外です。提供者のアカウント情報も、アカウント削除後に当社所定の期間(標準90日)を経て削除されます。放っておいても、データは残り続けません。
保存される情報・保存されない情報の完全な一覧は、機能ページの「個人情報の取り扱い」で公開しています。
これは、主催者のリスク設計でもあります
参加者の個人情報を預かることは、主催者にとってそのまま管理責任の発生を意味します。イベントが終わっても名簿は手元に残り、保管・廃棄・問い合わせ対応の義務が続きます。万一の漏洩時に矢面に立つのは、ツールの提供者ではなく主催者です。
Petancoが個人情報を主催者に渡さない設計にしているのは、主催者側のリスクを引き受けないためでもあります。イベントが終われば、守るべき名簿は最初から存在しません。
「集めないと効果測定ができないのでは」という懸念もありますが、回遊状況・スタンプ取得率・属性の傾向といった分析は、個人を特定しない形の集計データで行えます。個人を識別できる情報は、分析にはほとんど必要ありません。
どうしても送付先情報が必要な場合:スプレッドシート連携
とはいえ、当選者に景品を発送する場合など、氏名や住所がどうしても必要な場面はあります。この場合は、引換方法「連携応募フォーム」をご利用ください。
連携応募フォームは、送付先情報を含む応募フォームです。参加者が入力した内容は、主催者ご自身のGoogleスプレッドシートに直接記録されます。Petancoには保存されません(管理画面の応募者データ一覧にも表示されません)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 常に収集する項目 | 氏名、メールアドレス |
| 任意で追加できる項目 | 電話番号、郵便番号、都道府県、市区町村、番地、建物名(表示した項目は入力必須。建物名を除く) |
| 保存先 | 主催者が指定したGoogleスプレッドシート(「応募データ」タブに追記) |
| Petancoでの保存 | なし |
| 公開の条件 | キャンペーンに個人情報保護方針URL の設定が必須 |
設定は、応募内容を書き込むスプレッドシートのURL を登録し、表示される共有先アドレスを編集者として追加するだけです(キャンペーン全体で1か所)。保存時に接続テストが実行され、書き込めない設定のまま公開されることはありません。
この機能で、個人情報保護方針URL の設定を公開の必須条件にしているのは、参加者から送付先情報を受け取る根拠を明示するためです。方針URL が未設定のままでは、応募を受け付けません。
重要なのは、収集された個人情報の保有者は主催者であり、その管理はお客様の責任において行っていただくという点です。Petanco側からスプレッドシートの共有を解除することもできません。データは完全に主催者の管理下に置かれます。「個人情報が必要なら、預からせるのではなく、自分で持ってください」——これが、Petancoの立場です。
※ 従来提供していたWordPress連携(応募フォーム機能拡張)は廃止し、Googleスプレッドシート連携に移行しました。
認証マークの代わりに、Petancoが開示していること
認証を取得しない代わりに、Petancoは検証可能な形で情報を開示する方針を取っています。
- セキュリティホワイトペーパー:所在地と法管轄、暗号による保護、データのバックアップ・返却・削除、開発体制、情報セキュリティインシデントの取り扱い、経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」に基づく対応状況をまとめています(ご請求いただけます)
- 保存される個人情報/保存されない個人情報の一覧:対象・項目・保存期間まで公開しています
- 個人情報保護方針:目的外利用と第三者提供を行わないことを明記しています
- よくある質問(個人情報の取り扱い):実務でよく問われる論点をQ&A形式でまとめています
審査する立場から見れば、「マークが1つ提示される」よりも、「何を預かり、何を預からず、いつ消えるのかが全部書いてある」ほうが実務的に検証できるはずです。Petancoが提供したいのは、その検証可能性です。
正直にお伝えしておくこと
調達要件としてプライバシーマーク等の保有が必須と定められている場合、Petancoはその要件を満たせません。この点はごまかさずにお伝えします。
一方で、その要件の趣旨が「参加者の個人情報が漏れないこと」であるならば、そもそも預からない設計のほうが、目的に対してより直接的な答えです。社内でご相談いただく際は、この記事とセキュリティホワイトペーパーをあわせてご提示ください。
社内審査・稟議ご担当者様へ
以下の説明文は、社内のセキュリティ審査資料・稟議書にそのままご引用いただけます。
Petanco(提供:合同会社GOWAS)は、プライバシーマーク等の外部認証を取得していない。これは、認証による体制証明ではなく、取得する個人情報を必要最小限に限定する設計によって個人情報保護を担保する方針によるものである。
参加者について取得するのは、簡単ログイン利用時のメールアドレス、主催者がアンケートのプリセットを有効にした場合の年代・性別の回答、応募フォーム入力時のメールアドレスに限られ、氏名・住所・電話番号・居住地は取得しない。「ログインなし」の利用形態では個人情報を一切取得しない。
参加者のメールアドレスは主催者からも参照できない。年代・性別の回答は統計の集計にのみ用いられ、応募者データの一覧には表示されない。クレジットカード情報はStripeが管理し、Petancoには保存されない。
参加者データは、キャンペーンの公開可能期間(提供者が購入した公開期間)の終了から30日を経過した時点でサーバーから自動削除される(2026年10月1日以降に作成されたキャンペーンが対象)。キャンペーンの下書き保持期間を延長しても、この削除は止まらない。
送付先情報(氏名・住所等)が必要な場合は「連携応募フォーム」を利用し、入力内容は主催者が指定するGoogleスプレッドシートに直接記録される。この場合もPetanco側には保存されず、データの管理責任は主催者が負う。当該機能の公開には個人情報保護方針URL の設定を必須としている。
セキュリティ対策状況は、経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」に基づくセキュリティホワイトペーパーとして開示しており、請求により入手できる。
よくある質問
Petancoはプライバシーマークを取得していますか?
取得していません。認証によって体制を証明するのではなく、取得する個人情報を必要最小限に絞る設計によって、漏洩時の影響そのものを小さくする方針を取っているためです。セキュリティ対策の状況は、経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」に基づくセキュリティホワイトペーパーとして開示しています。
認証がないと社内のセキュリティ審査を通せません
プライバシーマーク等の保有が必須要件である場合、Petancoは要件を満たせません。要件の趣旨が「参加者の個人情報が漏れないこと」である場合は、保存される個人情報の一覧とセキュリティホワイトペーパーをご提示のうえ、この記事の「社内審査・稟議ご担当者様へ」の説明文をご引用ください。
参加者に個人情報の入力を求める必要はありますか?
ありません。「ログインなし」タイプであれば、アプリのインストールも会員登録も個人情報の入力も不要で参加できます。「簡単ログイン」を利用する場合でも、お預かりするのはメールアドレスのみで、氏名・住所・電話番号は取得しません。年代・性別も、主催者がアンケートのプリセットをONにした場合だけ聞く設定で、初期状態はOFFです。
主催者は参加者のメールアドレスを確認できますか?
簡単ログインで登録されたメールアドレスは、主催者(提供者)も確認できません。アンケートのプリセットで集めた年代・性別も、主催者が確認できるのは統計の集計だけです。特典の応募フォームに入力されたメールアドレスは、当選連絡のために主催者が確認できますが、このメールアドレスをPetancoが利用することはありません。
当選者に景品を発送したいのですが、住所はどうやって集めますか?
引換方法「連携応募フォーム」をご利用ください。氏名・メールアドレスに加えて、電話番号・郵便番号・都道府県・市区町村・番地・建物名を収集できます。入力内容は主催者ご自身のGoogleスプレッドシートに直接記録され、Petancoには保存されません。この場合、収集した個人情報の管理はお客様の責任において行っていただきます。なお、この機能を公開するには、キャンペーンに個人情報保護方針URL を設定する必要があります。
集めた個人情報はいつ削除されますか?
参加者のデータ(スタンプ・アンケートの回答・特典の応募情報など)は、キャンペーンの公開可能期間の終了から30日で自動的に削除されます(2026年10月1日以降に作成したキャンペーンが対象)。公開可能期間の途中でキャンペーンを終了した場合も、公開可能期間の終了から数えます。トッピングで公開可能期間を延長した場合は、延長後の終了から数えます。下書きの保持期間を延長しても、この削除は止まりません。必要なデータは公開可能期間の終了から30日以内にダウンロードしてください。キャンペーンの設定は、下書きの保持期間(30日・ワンクリックで延長可)が過ぎるまで残ります。なお、連携応募フォームで主催者のGoogleスプレッドシートに記録された情報は主催者の管理下にあるため、この削除の対象にはなりません。提供者のアカウント情報は、アカウント削除後に当社所定の期間(標準90日)を経て削除されます。
取得した個人情報が目的外に利用されることはありますか?
ありません。法令に基づく場合などを除き、あらかじめご本人の同意なく第三者に個人情報を提供することはありません。個人を特定できない形に加工した統計データを、サービス改善や事例紹介に利用する場合があります。
まとめ:漏れて困るものを、預からない
- Petancoはプライバシーマーク等の外部認証を取得していない。認証は「体制が基準に適合していること」の証明であって、「漏洩しないこと」の保証ではないため
- 認証の取得・維持にかかる費用は、最終的にサービスの料金に反映される。Petancoはその費用を料金に上乗せせず、預かる情報を減らすことで安全性を担保している
- 代わりに、漏洩しても影響が小さい範囲の個人情報しか取り扱わない設計にしている。持っていない情報は漏れない
- 参加者から取得するのは、多くてもメールアドレスと年代・性別の回答まで。氏名・住所・電話番号・居住地は取得しない。参加者のメールアドレスは主催者からも見えない
- 参加者データは公開可能期間の終了から30日で自動削除される(下書きの保持期間を延長しても止まらない)
- 送付先情報が必要な場合はスプレッドシート連携を使い、主催者ご自身のスプレッドシートに直接記録する(Petancoには保存されない/管理はお客様の責任)
- 認証マークの代わりに、セキュリティホワイトペーパーと保存情報の一覧を開示している
個人情報を厳重に守る仕組みより、守る必要のあるものを持たない仕組みのほうが、確実で、そして誰にとっても軽い。Petancoはそう考えています。
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最終更新:2026年9月
著者:Petancoスタッフ